ホーム » スペシャルコンテンツ [海外投資の基礎知識] » 不動産が”負動産”に・・・?!

不動産が”負動産”に・・・?!

かつて日本がバブル景気の時代は多くの富裕層・プチ富裕層を中心にハワイやゴールドコーストなどのリゾート地の戸建て住宅やコンドミニアム(区分所有)を購入した。当時は投資ではなく別荘としての購入ばかりであった。その後バブル崩壊、景気低迷、デフレ時代を経て2007年頃よりアジア諸国を中心に不動産投資として購入する人が増えてきた。

さて、一言で海外不動産投資と言っても実際は皆うまくいってるのだろうか!?つまりキャピタルゲインであれインカムゲインであれ海外不動産に投資した人は果たして当初の期待値リターンを得ることができているだろうか!?私の意見は「NO!」だ。ほとんどの人が期待外れとなってる状態だと思う。ブームに乗りたく勢いで購入してしまった「衝動買いパターン」、不安感を抱きながらも周りの知り合いや友人達が購入したから自分もつい購入してしまった「赤信号皆で渡れば怖くないパターン」、業者が主催するセミナーなどに参加した際、業者に「今買っておくと将来は〇〇倍に化ける!?」と言われて購入してしまった「夢とロマンを追いかけるパターン」、動機やきっかけは皆それぞれ異なると思うが、意外とあまり深く考えず購入してしまったパターンが多いようである。では、なぜ皆うまくいっていないかというと、問題は購入して引き渡しが終わった後にある。実際に「誰がテナント付けしてくれて、誰が管理してくれて、その後誰が売却(EXIT)してくれるの!?」がはっきりしないまま購入してるからである。さらに突き詰めて考えると「言語能力」と「割ける時間」があるかどうかで大きく左右しているように思う。つまり現地の管理会社や不動産業者、司法書士、銀行員とコミュニケーションを取ろうとしても「言葉が通じない」ことが致命的であり、たとえ多少の英語力があったとしても日々の仕事が忙しく「時差・文化・習慣が違う彼らと折衝する時間がない」ということでうまくいかない。これが日本国内の不動産投資であれば勿論言葉は壁はないし、たとえ忙しくて時間がなかったとしても日本の不動産のクオリティそのものが非常に高く、日頃より建物メンテナンスもきめ細かくされており、さらに日本の管理会社や不動産業者が提供するサービスも非常に優れているため、そのまますべて任せっきりの放ったらかしでも全く問題ありません。しかしそのノリで海外、特にアジアの国での不動産投資はそういう訳にはいかないのである。それがわかるのが実際に購入した物件の引き渡しが完了し「さあ、いざこれから・・・」ということになった時に「さて、いったい誰にお願いすればいいの?」という状況に陥ってしまった時である。通常は購入する際に仲介してもらった日系の不動産業者に頼るのだが、日系で海外不動産を仲介する業者は(日本人へ)物件を売ることにフォーカスしており、その後の管理や売却(EXIT)について万全の体制を敷いているところがほとんど無く、物件引き渡しまでとなっているのが現状である。また、たとえテナント付けや管理、売却を引き受けてくれたとしても経験そのものがまだまだ浅く未熟なのである(ただしハワイは除く)。結局のところ、海外不動産投資をしたほとんどの人が期待値リターンを得られていないというのが現状であり、不動産投資の筈が正に"負動産投資"になってしまっているのである。

TOP