ホーム » マレーシア不動産 » マレーシア不動産の心得

マレーシア不動産の心得

どんなことにも言えることですが、やはりすべて良いことばかりというものはなく、文化・習慣・宗教の全く異なる国に不動産投資をすること自体それだけでリスクを伴うものです。

当社では、これからマレーシアの不動産の購入を検討されてる方々に、失敗しないための大切な留意点を以下のとおりご説明させていただいております。


未完成物件の竣工は遅れるのが当たり前

マレーシアでは未完成の物件は完成予定の時期より遅れることが当たり前となっております。
例えば30階建てのコンドミニアム1棟の場合、計画段階では基礎工事着工から竣工まで概ね3年となっていますが、ほとんどのケースでは竣工時期が最低でも6ヶ月は遅れます。
マレーシアでは予定はあくまでも未定であって、決して約束されたものではありません。
未完成の物件に投資をする場合、それを念頭に置いた上で購入することが重要です。


日本とはかなり異なる商習慣

マレーシアでの時間に対する観念は大きく異なり、ひとつのことを処理するのに概ね日本の3倍の時間がかかります。
例えば、メールで質問を送った場合、7日以内に返事が返ってくる確率が50%くらいです。つまりそのまま返事がない確率が50%ほどということになります。
また、代金を支払った際にすぐに発行されるべき領収証などもこちらから催促しなければそのまま送ってこないケースも多々あります。
さらに銀行などで簡単な手続きをするだけでも概ね半日はかかります。


消費者保護の観点が希薄

日本では消費者保護法というのがあり、一般的には業者(売主)よりも消費者の立場が守られています。
しかし、マレーシアでは消費者保護に関するようなきっちりした法律がなく、不動産売買においては常に売主にとって有利に進められるようになっています。
また、新規開発物件を購入する際に契約事務を行う弁護士はあくまでも売主であるディベロッパー側の弁護士の立場として動いています。
ですので、消費者の立場である購入者は兎角不利な立場であることは否定できません。


品質は日本と比較してはいけません

内装の仕上げや品質などは日本は世界でもかなり優れた技術を持っていますが、残念ながらマレーシアでは日本のレベルの技術はなく、施工や品質がかなり異なります。
物件のパンフレットなどではとても豪勢に見えるのですが、実際の仕上げでは壁の塗り方がかなり雑であったり、所どころに傷が付いていたりします。
しかし、これらはマレーシアではスタンダードとなっておりますので、開発業者に対して修正を求めても日本のようにはなかなか完全に直りません。


売買取引完了までにかなりの時間を要する

中古物件を含めすでに完成している物件を購入する場合や、あるいは、自分が所有している物件を売却する場合、取引が完了し最終的に買手側へ名義が移転するまで概ね8~10ヶ月ほどかかります。
日本であれば通常の不動産取引が完了し、買手側の名義になるまで1ヶ月ほどで完了するのが一般的ですが、マレーシアではこれくらいが一般的です。特に注意しなければならないのが、自分が所有している物件を売却する際に買手側が見つかって売買代金が最終的に自分の銀行口座に入金されるまで8~10ヶ月の間は固定資産税やその他の保有費用も自分にかかってくるということです。また売却時の売買代金を別の資金に充てる場合も予めそれくらいの期間を見込んでおく必要があります。


上記はマレーシアのスタンダードであり、マレーシア人の間では何ら問題なく進められております。しかし、私たち日本の方がマレーシアの不動産を購入する際は決して日本の常識を無理に追及するのではなく、『郷に入っては郷に従え』の精神で常に気持ちにゆとりを持ちながら臨むことが大切だと思います。

TOP