まずは、ご自分の投資プランを定めることで、投資する国や地域、物件タイプ、完成済み(新古・中古)or 未完成(プレビルド)、価格帯、間取り、ローンの利用有無などを決めていく必要があります。
短期売却のキャピタルゲインを狙うのか、長期保有のインカムゲインを狙うのか?
不動産投資では出口戦略を立てることが最も重要なことですが、まずは自分がどのような戦略を以って海外の不動産に投資をしたいのか、把握することが大切です。
アジアの新興国や天然資源の豊富な国々や地域では経済発展が著しく上昇を続ける一方で何かの要因で急激に経済環境が下落するというリスクがあります。それらの国々で不動産投資をする場合、概ね4-5年以内にEXIT(売却)を想定していく必要があります。
また日本以外の国々では住宅ローンを組んで物件を購入した場合、一般的には金利が最低でも4.0%以上となっております。それらの国々で住宅ローンの返済をしながらインカムゲインを狙っていくことは非常に難しいことになります。そのため、よく利用される方法がまだ竣工前の未完成の物件に投資し、建設の過程で値上がりを見込み、竣工前に売却するという方法です。例えばマレーシアやタイ、フィリピンなどのコンドミニアムではまだ更地の段階で販売は開始されます。その時点では市場価格よりも通常は20-30%ほど安く売り出されるケースが多く、開発会社は建設の過程で徐々に価格を上げていく方法がとられています。住宅ローンを組んでもローン返済は物件が完成し、部屋の受け渡しが完了した後になりますので、完成までにはある程度価格の上昇が見込めます。
上記1.で述べましたとおり、日本以外の国々では一般的に住宅ローン金利が高いため月々の家賃収入から管理費や税金、ローン返済をした上でのキャッシュバランスをプラスにすることはなかなか難しい面がありますので、長期保有でインカムゲインを狙う場合は現金を比率を多くして購入するなど、できるだけローン返済額を少なくします。またインカムゲイン型で最も重要となるのが空室リスクです。たとえ家賃利回りが高い場合でも空室率が高いと結果的には平均利回りは低くなります。
投資プランをたてるにあたり考えるべき不動産のリスクをあげたいと思います。
1つ目はカントリーリスク。
経済発展著しいアジアの不動産を値上がり期待で買う人が増えていますが、急な情勢の悪化や政自体制の変動、戦争なども考慮する必要があります。
2つ目は流動性リスク。
物件を売りたいときにすぐに買い手がつくか。市場が未整備の国では特に注意したいところです。
3つ目は空室リスク。
発展途上国は建設バブルに沸いていますが、需要の実体がないのに建物だけをたてて転売しているケースも多い。賃料収入を求めるならば物件の選別が必要です。
4つ目は為替リスク。
5つ目は相続。
国によって相続の手続きは異なります。投資する際には相続の手続きまで熟知しておくのが安心です。
また、物件現地見学ツアーなどで日本人に働く団体心理「みんなが買っている、みんながいいと言っているから買う」という判断は危険。
自分の資産のキャッシュフローを考えて投資すべきです。