下記は、2014年1月12日のニュージーランドの新聞「Herald」の記事です。概要は、ニュージーランドの不動産が高騰しているため、将来、子供が家を購入することができなくなるのではないかと心配した両親が、幼い子供のために不動産を購入しているという内容です。父母や祖父母が、子供や孫のために家を購入し、18歳になって法的に所有権が取得できるようになるまでは賃貸物件としておいて、その後に贈与するという仕組みです。ニュージーランドの贈与税は、2011年10月に廃止されていますので、贈与税の心配は要りません。日本でもバブルの時代には「私は一生、家は買えないかもしれない」と思っていた若者がたくさんいましたが、今のニュージーランドでもそのように思っている人たちがいるのでしょう。
確かに最近のニュージーランド、特にオークランドの不動産価格は高騰しているようです。弊社のお客様で、2012年の9月にハウジングNZの不動産を購入し、1年後の2013年9月に売却した際の値上がりが約9%でした。
いくつかの要因があると思われますが、その一つに「クライストチャーチが復興しない」という事情があるようです。クライストチャーチは、2011年3月に大地震がありまして、壊滅的な打撃を受けました。2013年11月に弊社の役員が視察に行ったところ、未だに崩壊したビルの取り壊しを行っている状況で、復興には程遠い状況になっています。このため、クライストチャーチからオークランドに人口流入があり、不動産市況を盛り上げていると言われています。また、ニュージーランドは、富裕層の移住を継続的に受け入れていますので、これも不動産市況にはプラス材料です。
もちろん、このような極端な不動産価格の高騰が永遠に続くとは思えませんが、現時点ではヒートアップ状態であることは間違いなさそうです。